国際標準とガイドライン（後期2単位）

教授　後藤 厚宏・客員教授　竜田 敏男

１．授業のねらい・到達目標

　社会生活全般への情報通信技術の導入が拡大するのに対応して、技術および管理方式の標準化の重要性が拡大した。また、グローバル市場で国際標準準拠が必須とされる時代となった。
　この授業は、一般的な標準化活動の意義と課題を確認した後、情報システムに関わる国際標準とガイドラインについて検討し、特に情報セキュリティ分野における標準の意義と課題を明らかにする。また。国際標準化でリーダシップをとるために必要な能力について考察する。

到達目標は、情報セキュリティ分野における国際標準やガイドラインの意義・役割・課題を自ら分析できる基礎能力を修得すること。

２．授業計画

　次の項目について概要を説明した後、種々の論点を抽出し、異なる立場の主張を 識別する。各回、現実の事例について議論を行い、合計2回のレポート提出がある。
なお、(1)と(15)は、それぞれ初回と最終回に実施するが、それ以外については、開講の順番は項目番号と異なる場合がある。また、(T)は竜田担当、(G)は後藤担当を示す。

　　(1)標準・規格の意義とその変化 (T)
　　(2)国内および国際標準化組織の役割とその変遷 (T)
　　(3)情報通信分野における標準化動向 (G)
　　(4)政府調達と国際標準化との関連 (T)
　　(5)デファクト標準、フォーラム標準の役割と動向 (G)
　　(6)ソーシャルネットワーク・集合知と知的財産 (G)
　　(7)標準に関わる知的財産権を巡る課題 (T)
　　(8)マネジメントシステムに関する国際標準化 (T)
　　(9)情報セキュリティに関する国際標準とガイドライン (T)
　　(10)情報セキュリティマネジメントシステムの国際標準化 (T)
　　(11)情報セキュリティ評価基準の国際標準化 (T)
　　(12)暗号アルゴリズムとディジタル署名の標準化 (T)
　　(13)プライバシー分野の国際標準とガイドライン (G)
　　(14)電子的著作権管理技術の現状と展望 (T)
　　(15)まとめ （レポートの発表と議論）(G&T)

３．教科書

教科書は定めないが、ウェブサイト上に資料を掲載する。

４．参考書

授業の過程で必要に応じて紹介する。

５．関連科目

セキュア法制と情報倫理、暗号・認証と社会制度、知的財産制度、情報セキュリティマネジメントシステムなど。

６．成績評価の方法

各講義でのディスカッション状況、2回のレポート及び発表によって総合的に評価する。

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