情報セキュリティ大学院大学では、本学大学院での教育研究内容に興味をお持ちいただいている方、本学への入学を検討されている方を対象として、週替わりリレー形式で11名の全専任教授陣によるハーフサイズ(45分)体験授業を行います。
今回は、各教授による研究指導(ゼミ)の雰囲気も味わっていただきたく、45分の体験授業の後、毎回15分の質疑応答・ディスカッションの時間を設けております。
ぜひお気軽にご参加ください。
なお、本プログラムは、現職の社会人の方に向けて、夜間の時間帯で開催いたします。
※各回とも、同日開催の「大学院(情報セキュリティ研究科)説明会」(20:00〜21:00)へ続けてご参加いただけます。
主催 | 情報セキュリティ大学院大学 | 実施日 | 2011/10/27、11/10、11/17、11/24、12/1、12/8、12/15、12/22 2012/1/12、1/19、1/26 18:30〜19:30(45分授業+15分質疑応答・ディスカッション) 全11回 |
会場 | 情報セキュリティ大学院大学 (横浜市神奈川区鶴屋町2-14-1 横浜駅きた西口より徒歩1分) |
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募集人数 | 各回30名 ※応募者多数の場合は先着順に締め切ることがあります |
聴講料 | 各回無料 |
日時 | 講義 | 講師 | 申込受付開始時期 | |
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第1回 | 10月27日(木) 18:30-19:30 (開場 18:00) |
危機管理と社長の決断 | 林 紘一郎 | 受付終了 |
第2回 | 11月10日(木) 18:30-19:30 (開場 18:00) |
リスクマネジメントからの企業ITガバナンスの再考 −大震災を受け、どう見直すべきか? |
原田要之助 | 受付終了 |
第3回 | 11月17日(木) 18:30-19:30 (開場 18:00) |
情報セキュリティインシデントの統計分析 | 廣松 毅 | |
第4回 | 11月24日(木) 18:30-19:30 (開場 18:00) |
法律でセキュリティは守れるか? :情報セキュリティの法制度の現状と未来 |
湯淺 墾道 | |
第5回 | 12月1日(木) 18:30-19:30 (開場 18:00) |
あなたは大丈夫? クラウドセキュリティとIDマネージメント |
後藤 厚宏 | 申込受付中 |
第6回 | 12月8日(木) 18:30-19:30 (開場 18:00) |
仮想化技術とその応用 | 田中 英彦 | |
第7回 | 12月15日(木) 18:30-19:30 (開場 18:00) |
ゲーム理論的思考による サイバー攻撃・防御戦略意思決定モデル |
佐藤 直 | |
第8回 | 12月22日(木) 18:30-19:30 (開場 18:00) |
Webセキュリティ再考 −攻撃者はどのようにWebに侵入するのか |
小柳 和子 | |
第9回 | 1月12日(木) 18:30-19:30 (開場 18:00) |
暗号化されたデータの活用−安全性をどう考えるか? | 土井 洋 | 申込受付中 |
第10回 | 1月19日(木) 18:30-19:30 (開場 18:00) |
属性ベースの暗号技術とその応用 | 有田 正剛 | |
第11回 | 1月26日(木) 18:30-19:30 (開場 18:00) |
公開鍵暗号の高速化技法 | 松尾 和人 |
※講師の都合により講義テーマが多少変更される場合がありますので予めご了承ください。
講師 | 講義概要 |
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林 紘一郎 |
テーマ「危機管理と社長の決断」 「危機に際してこそ、トップの資質が問われる」とは、リーダーシップを論じた書物に必ず登場する箴言です。平和ボケのわが国では、戦後60年余にわたって真の危機といえる事態に遭遇することがありませんでしたが、3月11日の東日本大震災を契機に新たな局面を迎えました。果たして、リーダーシップを発揮した社長は何が良かったのか、逆に信用を失墜した社長には何が欠けていたのか。ケース・スタディにより、明暗を分ける資質について問います。 |
原田 要之助 |
テーマ「リスクマネジメントからの企業ITガバナンスの再考−大震災を受け、どう見直すべきか?」 東日本大震災では、我々が考えてきた災害対応が不十分であることを思い知らされました。日常いつでも使えると考えていた通信や電力のインフラが思った以上に脆弱であったこと。例えば、通信が輻輳して安否確認が十分に行えずBCPの初動が遅れたことや、電力危機が全国的に広がったことなどがあります。企業のITは、電力や通信に依存していることを十分に考えてきませんでした。今後は、今まで当然と考えていたリスクをも含めて、見直す必要があります。本模擬授業では、ITガバナンスの観点からのリスクマネジメントの点検について講義します。 |
廣松 毅 |
テーマ「情報セキュリティインシデントの統計分析」 情報セキュリティの重要性が叫ばれ、さまざまな対策が講じられているにもかかわらず、情報セキュリティ事故(インシデント)が絶えません。これまで産業(製造業)事故に関しては、ハインリッヒの法則(大きな事故が起きる前に、その前触れとして小さな事故、不具合が1:30:300で起きている)が知られています。そこで「情報セキュリティ事故は発生するもの」という前提の下で、これまで発生した事故を統計的に分析することによって何らかの規則性が見出せるかどうか、事故の発生確率に関して何らかの定式化が可能かどうかを探ります。 |
湯淺 墾道 |
テーマ「法律でセキュリティは守れるか?:情報セキュリティの法制度の現状と未来」 ソニー・プレイステーション・ネットワーク事件、韓国中の農協が麻痺したシステム不正侵入事件など、大規模な事件が後を絶ちません。それでは、セキュリティに関する法律の規制を強化し、セキュリティ・インシデントを発生させた人間を厳しく罰するようにすれば、事件は起きなくなるのでしょうか。国境を越えたデータのやりとりには、どの国の法律で対応すればよいのでしょうか。具体的事例について検討しながら、情報セキュリティの法制度の現状の問題点を明らかにして、未来はどうなっていくのかを考えていきます。 |
後藤 厚宏 |
「あなたは大丈夫? クラウドセキュリティとIDマネージメント」 「今、写真をアップロードしたクラウドサービス、本物ですか?」日常生活で、またビジネスで、日々存在感が増しているクラウドサービスには、クラウドならではの便利さと危うさが同居しています。その鍵を握るのはIDマネージメント技術です。いくつものサービスをスムースに使いこなせるのはID連携技術、安心してクラウドサービスを利用するためのID管理とアクセス制御技術の現状と将来像を示します。 |
田中 英彦 |
テーマ「仮想化技術とその応用」 現在の情報システムは、仮想化技術が重要な役割を果たしています。ストレージ、ネットワーク、入出力、クライアント、プロセッサ、などを単純に見せて、微細な差異には拘らず本来の機能だけに着目して利用を容易化することができます。特に最近は、クラウド技術のように、多くのサーバを集めてその利用を提供するサービスでは仮想化技術がキーとなっています。このような技術の実現方式、問題点、情報セキュリティからの課題、今後の動向などについて紹介します。 |
佐藤 直 |
テーマ「ゲーム理論的思考によるサイバー攻撃・防御戦略意思決定モデル」 政府機関や企業を標的にしたサイバー攻撃は、APT(Advanced Persistent Threat)攻撃と呼ばれるように、複数の攻撃手法を用いて執拗に行われることが多く、従来の静的なセキュリティ対策のみでは効果的に防御できなくなってきています。そこで、本模擬授業では、サイバー攻撃と防御のプロセスを一種のゲームとみなし、攻撃の進行に応じてリスク評価を行ない、動的にセキュリティ対策を意思決定する手法を示します。 |
小柳 和子 |
テーマ「Webセキュリティ再考−攻撃者はどのようにWebに侵入するのか」 最近のインターネット上の攻撃は、標的型攻撃など高度なものが多くなっています。それらの攻撃の原因の一つに、Webの開発や設定の基本的なミスがあげられます。これらのミスと人的なミスが重なり多大な被害を引き起こされるケースがあります。今回は、技術的な側面を出来る限り洗い出し、我々が(組織として、また個人として)どのような防御を考えなくてはならないかについて考えていきます。 |
土井 洋 |
テーマ「暗号化されたデータの活用−安全性をどう考えるか?」 データを第三者に預け、それをモバイル端末などで利用する形態が普及しつつあります。セキュリティを考慮すると暗号化してデータを預けたいけれど、逆に暗号化したデータを活用するのは容易ではありません。高速な共通鍵暗号系を利用したキーワード検索可能な暗号化方式について、その実現方法をいくつか紹介し、それらの方式が想定している安全性について考えていきます。 |
有田 正剛 |
テーマ「属性ベースの暗号技術とその応用」 属性ベース暗号では、暗号文の復号ポリシーや署名の検証ポリシーを属性表現で記述することができ、より柔軟な情報のコントロールを実現できます。本模擬授業では、どのようにして秘密分散を暗号に組み込むかなど、属性ベース暗号の技術的要点をかい摘んで説明し、クラウドストレージや情報フィルタリングへの応用についても検討したいと思います。 |
松尾 和人 |
テーマ「公開鍵暗号の高速化技法」 Webや電子マネー等の安全性を支える基盤技術である公開鍵暗号は計算コストが大きいことが知られていますが、逆に公開鍵暗号の高速実装技術によってシステム全体の効率化が期待できます。多くの公開鍵暗号は数論的な演算によって実現され、その結果、公開鍵暗号の実現には様々な複雑な計算手順が必要となります。そこで、本模擬授業では公開鍵暗号の実現に必要な要素技術とその効率的な実装方法について概説します。 |
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